馬籠宿を散策!小説家「島崎藤村」誕生の地を巡り中仙道を探す旅
馬籠宿は国道19号線から約4㎞ほど民家もほとんどない道を山奥に走ると、突然現れました。
風情があって、昔の宿場町の雰囲気が感じられ賑やかな坂の街並みが素晴らしいのです。
駐車場からは天孫降臨の神伝説がある恵那山(2,119m)が一望でき、山奥感を充分と味わえ、
昔の人達は舗装されていないこの峠を「わらじ」で越えてきたのかと思うと驚かされます。
中でも馬籠宿や妻籠宿の中仙道が有名ですが、実は観光地以外にも中仙道が分かるようになっていて、「この道も中仙道‼」とこれもまた感動もの!
そして、こんな山奥の宿場町から有名な詩人であり小説家の「島崎藤村」が誕生したことが不思議な気がしました。
馬籠宿を散策!
一年を通して四季折々の馬籠宿の風景は、まるで絵本の様で本当に最高です。
◆ 春の山桜と新芽の淡い色合い
◆ 夏の入道雲と眩しい緑
◆ 秋の色鮮やかな紅葉
◆ 冬の枝だけになった木々の寂しい風景
どの季節も宿場町の情緒ある街並みを楽しめます!
今回初は、夏の紫陽花が咲いている馬籠宿に行ってきました。
私の好みとしては、晴れているよりも曇りの景色の方が好きで、
どこか奥行きを感じるというか雰囲気に深みを感じるというか・・・どんより感が好きなんです笑
ちょうど散策した日は曇りだったので、紫陽花もしっとりとした感じで最高でした。
石畳の坂道を歩いていると魅力的な路地を発見!路地好きの方には必見です。
雰囲気がいい感じで路地だけの写真を撮りたいぐらいワクワクしちゃいました。
隠れた部分にこそ魅力を感じることができると思います。
ぜひ宿場町の街並みを隅から隅まで見て堪能してほしいです。
小説家「島崎藤村」を巡る
島崎藤村は中津川市が誇る文豪で、明治から昭和にかけて活躍し、自然主義文学の代表的存在と言われる巨匠です。
普段、本を読む時間の無い慌ただしい毎日を過ごす生活をしている方には、情緒ある古い街並みの風景に浸りながら、
「島崎藤村記念館」・「清水屋資料館」に立ち寄っていただき文学にも触れる事により、
あなたにも新しい発見が訪れるかもしれません。
島崎藤村記念館
馬籠宿の入り口から妻籠宿に向かって中仙道を、水車小屋・お土産屋さん・お蕎麦屋さんやカフェなど数々のお店があり、
歴史と風情を感じさせる建物の街並みを150mほど歩いた先に「島崎藤村記念館」があります。
まるで武家屋敷のようなたたずまいで、「明治天皇停蹕之蹟」の石碑も入り口の左側に建っています。
なぜ石碑があるのかと調べたら、明治天皇は島崎藤村の生家である馬籠宿本陣島崎秀雄宅で休憩されたからでした。
島崎藤村は、今の教科書は分かりませんが、私の母親世代には
「昔の教科書には載っていた!」
と言うように日本文学の偉人なのです。
代表作に、詩集では「若菜集」、小説では「破戒」「嵐」「夜明け前」など他多数あります。
(小説は映画化されているものも幾つかあります)
島崎藤村の本来の生家は明治28年に焼失し、地元の人たちの熱い想いから昭和22年に記念館が建てられました。
館内は
《藤村の祖父母の隠居所》
《ふるさとの部屋》
《記念文庫》(研究室)
《第二文庫》(企画展示室)
《第三文庫》(常設展示室)
の建物があります。
作品原稿や遺愛品など約6,000点が見れて、一巡すると島崎藤村の生涯を知ることができます。
日本文学の文豪を肌で感じる事で、心が豊かに感じる贅沢な時間を、ぜひ楽しんでみてください。
開館時間
・ 4月~11月 午前9:00~午後17;00
(16:45までに入館)
・ 12月~3月 午前9;00~午後16;00
(15;45までに入館)
入館料
・ 大人550円(割引期間の時は500円) 小人100円
(団体割引あります)
清水屋資料館
馬籠宿の入り口から100mほど登っていくと(島崎藤村記念館の手前反対側)「清水屋資料館」がありました。
味のある建物で、「清水屋資料館」は島崎藤村の作品「嵐」の中に出てくる「森さん」(原一平さん)のお家で、
親交があったことから島崎藤村の写真・書籍・掛け軸・陶磁器・漆器類の遺品が二階に展示されています。
また、江戸時代に宿場町として栄たころからの生活文化史といえる貴重品も見れ
て、島崎藤村を知らなくても骨董品がお好きな方や歴史がお好きな方は楽しめると思います。
開館時間
・ 4月~11月 8:00~17:00
・ 12月~3月 8:00~16:30
(不定休)
入館料
大人 200円 学生 100円
(団体割引あります)
中仙道を探そう!
中仙道は中山道・仲仙道とも言います。
中仙道は中津川市内や恵那市内その他各所いたるところにあり、
「こんな裏道も中仙道?」
と発見するのも楽しいです。
中仙道だと分かる目印は道の舗装がオレンジ色になってい
て、普通の道を普通に横切っちゃってます。
しかも国道でオレンジ色の道が切れます!
そのまま渡ったところに続いているときもあれば、ちょっと「どこ行っちゃったの⁉」ってなるときもあり、そこが面白いところですね。
今も市がコツコツとオレンジ色の舗装工事をしていますので、馬籠宿からずっと続く中仙道を探索するのも面白いと思います。
散策好きな方にオススメなので一日では難しいと思いますが、ぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
馬籠宿は観光地として有名ですが、ちょっと文豪「島崎藤村」の生涯に想いを馳せ、馬籠宿の風景を重ねてみるのも、しっとり文学を味わえオススメです。
どっぷり入らなくても、雰囲気でその気になって楽しむだけでいいと思いませんか?
島崎藤村は9歳で学業のため上京しました。
その頃は、道も土!わずか9歳で中仙道を歩いて駅までの遠い道のりを行ったのでしょうか。
今は舗装され歩きやすくなった中仙道・・・オレンジ色の道をあちらこちら探しながら歩いてみる
と、昔の人達の長い旅路を感じられ深く感動できるのではないでしょうか。
また島崎藤村の作品を読んでから馬籠宿を訪ねると一味違うかもすれませんね。